2013.4.19〜5.26

Georges Rousse Art Project in Miyagi

Georges Rousse Art Project in Miyagi

展示紹介 / Exhibition Introduction

風光明媚な松島湾を見渡せる高台に、Loin(ロワン)という名で親しまれてきたカフェ・レストランがありました。しかし2011年3月11日の震災後、この白亜のモダンな古い建築は地震によって傷み、使用することができなくなりました。現在、この建物を解体する計画が進行しています。 眺めがすばらしい憩の場として愛されてきた丘の上のカフェ・ロワンという場所は、松島湾を一望でき、湾で繋がる地域の繋がりと記憶を共有する場所です。そのロワンが取り壊される前に、フランスの著名なアーティスト、ジョルジュ・ルース(1947年パリ生まれ)を招聘し、阪神淡路大震災のとき同様、被災後に破壊され、解体予定の建物で絵を描き、写真を撮り、空間の記憶を残すプロジェクトを行います。 まずは、松島のロワンと塩竈のビルドスペースを拠点とし、松島湾を共有する地域(塩竈、松島、東松島)を現代アートで結ぶことで、湾で繋がる地域の心を育み、文化的連携を生み出すことを目的に、本プロジェクトは始動しています。 松島での制作過程において、被災地の人々が、ジョルジュ・ルースや阪神アートプロジェクトで関わってくれた人々とふれ合い、心を交わします。そして観光船に乗り、松島湾を堪能しながら、塩竈のbirdo spaceにて、ルースの創造性に出会う。本プロジェクトが、震災後の人々にとって、豊かな発想や心の繋がりを通し、希望を抱く手助けになれば幸です。 復興後18年を経た神戸の歩みを再確認しながら、現代アートとのふれあいを通して、3.11後の宮城県の新たな出発のきっかけとなる象徴的なプロジェクトとなるよう取り組んでおります。本企画に関わる人々はもちろんのこと、国内外からこの企画の実現にご協力いただける人々の心もつないでいきたいと願っております。

概要 / Summary

タイトル
Georges Rousse Art Project in Miyagi
スケジュール
プレス会見(東京)
日時 4月19日(金)18:30~19:00
場所 3331 Arts Chiyoda(地下1階マルチスペース)

プレス会見(仙台) 共同制作の希望者など、一般の方の参加できます
日時 4月20日(土)18:30~20:00(上映付)参加無料
場所 せんだいメディアテーク・スタジオシアター

ARTS FIELD TOKYOレクチャー
日時 4月19日(金)19:00~21:00
場所 3331 Arts Chiyoda(地下1階マルチスペース)
定員 40名
料金 一般1000円 学生 500円

共同制作
日時 4月21日(日)~ 4月28日(日)9:00~17:00 ※一部予定が変更になりました
場所 旧カフェ・ロワン
参加無料

ジョルジュ・ルースアートプロジェクト シンポジウム
日時 4月27日(土)
 ※一部予定が変更になりました


1.旧カフェロワン制作現場の見学 ※ルースの解説と共に共同制作過程を見学します
 時間 14:00- 16:00
 場所 旧カフェ・ロワン ※バス送迎あり(ふれあいエスプ塩竈~旧カフェロワン)
 定員 20名 参加無料
 お申込み 022-367-2010 ふれあいエスプ塩竈 



2.阪神-東日本 交流シンポジウム
 時間 17:30- 19:00
 場所 ふれあいエスプ塩竈
 入場無料


写真作品展示と記録映像の上映
日時 5月11日(金)~26日(日)11:30~17:30 月曜定休
場所 ビルドスペース 塩竈市港町2-3-11
入場無料
 

プロフィール
ジョルジュ・ルース

1947年にパリで生まれ、ニースで医学を学んでいるときに写真に目覚める。パリで現代アートに接し、同世代の若手画家たちの自由具象の潮流とともに、独学で絵を学んだ。

1982年頃から廃墟となった建物や改修予定の場所で浮遊する人物などの絵を描き、写真を撮る独自の手法を確立。インドのカルカッタで見た貧しい人々が作る家の有機的な形に発想を得て、空間に即した幾何学的な形態へと作風を発展させる。それはカメラの視点からのみ完成したイメージが現れるアナモルフォーズである。

阪神淡路大震災後に多くのボランティアの協力を得て大阪―神戸で制作した経験から、共同制作の重要性に気づき、フランスでも少年院の若者たちとともに制作を続けるなど、より社会との接点を求める活動にも従事した。自然光でしか仕事をしないために、つねに光が重要なモチーフとなり、廃墟に芸術行為を通して新たな生を宿らせ、精神の光を満たす作品を世界各地で創り続けている。

1988年にニューヨークでICP賞(国際写真センター賞)、1993年にフランス写真大賞を受賞。パリのポンピドゥー・センター、東京都現代美術館を初め、各国に作品が所蔵されているほか、各国各地で個展が開催され、現在も精力的に制作活動を続けている。
主催
ジョルジュ・ルースアートプロジェクト実行委員会

後援
在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、塩竈市、松島町、松島町教育委員会

協賛
株式会社資生堂、パナソニック汐留ミュージアム、ターナー色彩株式会社、富士フイルムイメージングシステムズ株式会社

助成
公益財団法人 仙台市市民文化事業団、公益財団法人 朝日新聞文化財団、笹川日仏財団

協力
東京都現代美術館 (現在、ルースの大型シルクスクリーンが震災関連企画で3階の常設展示室に展示されてます)、松島プチホテルびすとろアバロン