2012.2.29-3.1

『LISA VOGT’s White Gift 北極からの贈りものー生命のぬくもり』写真展

『LISA VOGT’s White Gift 北極からの贈りものー生命のぬくもり』写真展

展示紹介 / Exhibition Introduction

あの日。東日本大震災から、いまもまだ心が揺れ続けている方たちへ。そして、まだまだ大きな喪失感のなかにある方たちへ。
<写真展とその写真展で写真集の献本がうまれたものがたり> 「いま、この日本、この時代のタイミングに、リサさんのシロクマの写真はとっても大事だから。私達の心をあたためて、やわらかくしてくれるから」と、昨年11月東京ミッドタウンのFUJI FILM の写真ギャラリーの山本館長さんが『LISA VOGT's White Gift-リサ・ヴォート ホワイトギフト 北極からの贈りもの~生命(いのち)のぬくもり~』を開催してくださることになりました。
その写真の数々は、言葉をもたない北極クマたちの生命のぬくもりと愛にあふれた姿ばかりです。 優しいまなざし。まるで深く哲学しているかのような横顔。母クマと子クマの強い愛情で結ばれた姿。 見る人は皆、奇跡の瞬間のシロクマたちの表情にびっくりして「なぜ、リサさん、こんな写真が撮影できたのですか?」と尋ねます。 リサは「ただただ、北極の何もない真っ白な雪原で、音もない静かな空間に、彼らがいて、夢中でシャッターを押しただけなの。」と笑います。 シロクマたちの方から、リサの方に近寄って来て、その目の前で次々と、彼らのユニークな姿や、愛情あるBIG HUGの姿を見せてくれたのだそうです。 「シ ロクマたちは、言葉をもたずに、まるでテレパシーでコミュニケーションしているかのようです。そう思うと、私の頭のなかのシロクマ君たちを愛している気持 ちがそのまま伝わっちゃったのかもしれません」というリサもまた、シロクマの仲間になってしまったかのようです。北極には4年間、続けて4度足を運び、マ イナス30度を越える過酷な寒さのなかでシロクマたちの姿を追い続けました。 「この写真を見ていただいて、心の中に何かがわき上がり、そして、共 に感じたことを話し合えることができる。それがまた、お互いの心を豊かにする、シロクマたちがプレゼントしてくれた北極からの贈りものなのです。ぜひ、皆 さんとお会いできたら嬉しいです。なにより3.11は私たち皆にとって大きな心の転機を与えられたと感じています。そこから生まれる出会いは、それまでよ りも、もっと大きな意味をもたらすのではないかと思っているんです。」リサと本写真展を開催している仲間は、そのように感じ語りあっています。
東京ミッドタウンの開催の時に、リサの写真集『White Gift - ホワイトギフト』と『北極シロクマ・南極ペンギン』(なんとリサは北極に行った翌週に、地球の反対側の南極にも行って写真撮影を敢行しちゃったのです!) をお買い求めくださった方々から、「この写真集をぜひ、東日本大震災で、ものや人や元気をなくしてしまった人たちと分かち合いたい。プレゼントしたい。」 という気持ちが寄せられ、400冊の献本が生まれました。現在、栃木ー福島ー宮城ー岩手へと、保育園・幼稚園や学校、図書館、コミュニティなどへ、写真集 を大事に思ってくださった方々に、一冊一冊を手渡しでお届けしています。
これまで東京から栃木県那須市、そして福島県裏磐梯へと、写真展とその写真展をご覧いただいた方々のメッセージコーナーが、北へ北へと一歩づつ歩んできました。 今 回、2/29・3/1の二日間、宮城県では、塩竈のビルドスペースでの写真展開催を皮切りに、その後、3/11-17には、仙台市内のカフェ・モン サンルーにて、献本をご希望の方にお渡しできる献本分の写真集をご用意し、また世界中から寄せられたシロクマ写真へのメッセージを見ながら、あなたご自身も世界に発信できるメッセージを残すごとができるギャラリー空間が作られています。 元気が必要な人・心を温めたい人・共に語り合いたい人、どうぞ共に心震わせる瞬間をご一緒に過ごしにお越しください。
ぜひ、共に力を蓄えて、将来への確かな心つながる一歩を前進しましょう。 そのために、北極からの白い贈りものが、私達お互いの心の糧にお役に立てましたら幸せです。

概要 / Summary

タイトル
『 LISA VOGT's White Gift 北極からの贈りものー生命のぬくもり』写真展
日時
2月29日(水)~3月1日(木)2日間限定 11:00-20:00
場所
ビルドスペース 塩釜市港町2-3-11
アーティスト
Lisa Vogt/ リサ・ヴォート
米国ワシントン州生まれ。アメリカ人の父と日本人の母を持ち、広く英語教育・異文化コミュニケーション教育を担いながら、フォトグラファーとしても活躍。2007年4月から2011年3月までNHK ラジオ語学番組レギュラー出演。英語教育の中にも写真を取り込み、2008年度『英語ものしり倶楽部』では、毎回の講座テキスト冒頭に『LISA VOGT をかたちづくる写真たち』と題し、世界中を旅して体験したリサ独自のユニークなフォトエッセイを担当。2009年4月からAsahi Weeklyにフォトコラムを執筆。現在『聞こえてくる、地球の音』を連載中。世界中を旅するフォトグラファーとしての活動を続ける。ライフスタイル誌『ジョルニ』(実業之日本社)では、3年間写真エコロジーフォトエッセイを連載中。ポーラーベア同士が抱き合うBig HugのショットがBBCニュース・ウェブサイトPhotographer of the Yearに入選。写真集に『LISA VOGT's White Gift ホワイトギフト』(木耳社)、『北極シロクマ・南極ペンギン』(メディアイランド)、『Polar Bear LOVE』(ソニーマガジンズ)。現在、青山学院大学・明治大学非常勤講師。